ヘーベルハウスのアルミ樹脂複合サッシは寒いのか?

12月に引っ越して一番寒い時期を体感中です。2021年の1月は日本中で大雪や大寒波に見舞われています。

暖かいことを期待していたのですが、その性能は実際どうなのでしょうか?

1ヶ月住んでみた感想をまとめます。

家の仕様と住まい方

ハウスメーカー:ヘーベルハウス
仕様:キュービック
床面積:120m2 軽量鉄骨 二階建て
地域区分:5地域
Ua値:0.43 (ZEH+,HEAT G1)
C値:2以上

2階リビングで2階のエアコン付けっぱなし
1階の寝室は寝る前に20℃にセットして起きたら消す
窓はアルミ樹脂複合サッシ アルゴンガス入りトリプルを選択

アルミ樹脂複合サッシしか選べない

建築前に色々調べると樹脂窓が世界標準で、日本の窓は時代遅れのアルミ樹脂複合サッシまたはアルミサッシが多用されているとのこと。

それならば樹脂窓でお願いします!と要望出しましたが、ヘーベルハウスはアルミ樹脂複合サッシしか選択肢がないとのこと。

YouTubeや書籍など高気密高断熱住宅のビルダー、設計者の方の情報をみると、「とにかく複合サッシはやめとけ、樹脂窓にしとけ」の意見しかありません。

そこまで大きな影響はないだろうと思っていたのですが、予想以上に影響がありました。

意外と暖かい?!

元々が単板ガラスのボロアパートからの引っ越しなので、新築ヘーベルはとても暖かいです。2階リビングのエアコンを21~23℃くらいで付けっぱなしにているので、リビング内はいつも快適な温度です。

前のアパートは冬場は全然エアコンが効かなくて、家の中で寒さに震えながらダウンジャケット着たりしていました。それと比べると薄着でも問題なく過ごせるので環境はかなり改善していると思われます。

【追記】結露の原因が判明

この記事を書いたのは入居1年目の冬でした。
「意外と結露するんだな。。。」と思っていましたが、2年目の冬を終えて結露した原因が分かりました。
結露の原因は壁紙や建材から出てくる水分で、12月引き渡しだったため十分に乾燥しきっていなかったのだと思われます。
2年目の冬は結露対策で部分的に内窓をつけたりしましたが、対策していない窓の結露具合は一年目と比べると圧倒的に少なくなっていました。
この後に衝撃的な結露状況が出てきますが、これは1年目だけの現象です。
樹脂窓ではないので窓は弱いですが、石油ストーブ使ったりしない限りビショビショになるレベルの結露は発生しないです。
ヘーベルで建ててから「やっちまたかなー」と後悔はありましたが、2年目以降は慣れてきたのか(?笑)意外と快適に過ごしていますよ。
なので、結露したとか凍結したとかありますが、我が家に限っては1年目だけの現象でしたので一安心でした

結露と凍結

ua値とかの数字なりには暖かいのですが、上の窓について書いたように、アルミ樹脂複合サッシなので、外気とアルミで繋がっている部分、またはそれに隣接した部分が結露します。

北側のトイレの窓は結露しやすい

具体的には窓枠が弱くて、戸車のアルミが露出している部分や樹脂カバーなんだけどその下は金属部品が付いているであろう窓枠部分が結露します。あと縦開きの窓は鍵の部分が外気と繋がっているらしく、鍵がビショビショに結露します。新築なのにマジかよってくらい結露します。ドン引きでした。

ガラスはトリプルなので意外と結露が少ないです。窓枠と比べると比較的問題ないですが、これが複合サッシではなく樹脂サッシだったら全く結露しないんだろうなーとか思ってます。

2021年の1月の大寒波に見舞われた翌朝、まさかの結露が凍っていました!室内温度20℃くらいあるにも関わらずですよ?!ホントかよって思いますよね?新築なのに(二度目)

白いやつは水滴ではなく凍っています。このとき室温は20℃あるんですがね。。。

この凍結しているのがアルミのレールの上で、ここだけ金属がむき出しになっているので結露しやすい場所です。周辺の樹脂の部分は結露していないので、この結果をみると複合サッシの悪さを痛感しました。

他のハウスメーカーでも複合サッシを使っていれば同じような状況になるので、「ヘーベル」ではなくて「ヘーベル」って感じですね。これから家造りをする方はヘーベルハウス以外を選ぶとしても注意してください。

※結露する条件は湿度と室内温度、外気温が関係します。暖房していない部屋は結露が顕著で、加湿していない部屋は湿度が低いので結露しません。あくまで我が家の場合ですのでご参考までに。

凍結したのは入居して初めての冬です。
2年目も同じような外気温と室内の温度・湿度ですが凍結は見られません。しかも。結露の具合もかなり軽減されています。

営業さんが「1年目は家中の水分が多いので、2年目くらいから本来の断熱性能が出てきますよ」と言っていたのそれかなーと思っています。窓際は相変わらず寒いですが、家全体だとまあまあ快適になってきた感じはあります。

サーモグラフィカメラ買ってみました。

サーモグラフィカメラ カイセ KG-500
家の「熱の状態」を可視化したくてサーモグラフィカメラを購入しました。有名どころだとFLIR(フリア)製が一般的ですが、国産メーカーでお手頃な機種を見つけたの買ってみました。kaise(カイセ)というメーカーで長野県上田市に本社があります。主...

気密性が悪い

住んでみてから気になっているのがヘーベルの窓は気密性が非常に悪くて、引違い窓の下から冷気がスースー入ってきます。できるだけ引違いは使わないようにと考えていたけど、リビングからベランダへのアクセスはどうしても引違い窓が必要になります。

恐らくですが、メーカー自体が気密について真剣に考えていないので、トリプルガラスだけどアルミ樹脂複合サッシで気密も中途半端な感じなんだと思われます。

樹脂窓は断熱とセットで気密性も考えているようで、複合サッシより気密性は良いらしいですね。

日中の暖かな時間帯はあまり気にならないのですが、室内と外気の温度差が大きくなると隙間風が気になります。部屋の中はそこそこ暖かいのですが、足元をスーッと冷気が流れていくのは地味にストレスで樹脂窓のメーカーで立てれば良かったかな、と後悔しています。

内窓をつければ改善すると思うので、インプラスとかの設置も検討してみましょうかね。新築からいきなり内窓追加なら最初からしっかりした家を建てるべきでしょうね。

これからヘーベルハウスで建てようと考えている方へ

営業、設計の方に以下の要求を出してみてください

  • 樹脂窓にしてください
  • 気密性を1以下になるように施工してください

鉄骨系の家は気密が苦手だと言われていますが、やれないことはないはずです。一条工務店などの大手メーカーでも高気密高断熱の家を建てるメーカーが増えてきています。

単純に家の性能で比較したときに性能が悪い家を選ぶ方はいるでしょうか?(私は頭で分かっていながら、断熱気密の悪いヘーベルで建ててしまいましたが笑)

もし断熱気密を重視した家造りを重視されているのであれば、あれこれ言い訳をされると思うので、「御社では建てません」とキッパリ断りましょう。

メーカーとしても競合がいて需要があればやらざるを得なくなると思います。値段ばかり高く中途半端なコスパの悪い家の量産を止めるには、決定権のある消費者の声を積み重ねることが効果的です。

ボロアパートから新築のヘーベルに引っ越してかなり快適にはなりました。しかし、適切なメーカーで家を建てればさらに快適になることは住んでみてよく分かりました。「ここがもうちょっと良ければ…」が多々あるのでほんとに惜しいです。

高気密高断熱が全てではないと思います。私の場合はヘーベルハウスでなければ今の土地を選ばずに間取りも違ったものになっていました。並行して検討していた一条工務店は、家の性能は大変素晴らしいのですが、建築条件付きの土地を提案してきて、しかもその土地も微妙だったりで一概に性能だけで家を決められないのも事実です。理想は家の性能も立地も要求通りが1番良いのですが、実際はハウスメーカー、営業、設計者、建て主などの色々な思惑が複雑に絡み合って家が出来上がります。

性能の後悔はありますが、ヘーベルハウスだったからできたこともあり、一言で良かった悪かったととは言えない状況です。これで断熱気密がしっかりしていれヘーベルべた褒めの記事を書いていますが、ここは中立的に批評したいと思います。

話がかなり脱線しましたが、まとめると断熱気密を重視するのであればアルミ樹脂複合サッシより樹脂窓で建てましょう。

複合サッシしか選べないメーカーは選択肢から外すと営業さんに伝えましょう。

そうすると日本のハウスメーカーから複合サッシの選択肢がなくなり、将来的に高性能な樹脂窓を安価に取り付けできるようになるでしょう。

家づくりは性能が全てではないですが、抑えるポイントはしっかりと抑えるべきです。そうすれば中途半端なコスパの悪い家を建てなくて済みます。(経験者談)

家が暖かいかどうかは相対比較で決まります。ボロアパートからの引っ越しだとビックリするくらい暖かいです。最新の超高性能住宅と比べると多分寒いんだと思います。
住んでいる地域にもよりますが、暖かさを優先するのであればヘーベルハウスより良いハウスメーカーはたくさんあると思います。

私はちょっと暖かさに関してはちょっと後悔していますが、トータルではまあまあ満足しています。家づくりは難しいですね。皆さんもよく勉強して、よく悩まれてください。良い家づくりを!

タイトルとURLをコピーしました